2017年12月3日 (仮訳)柄に暗色の細点を有するHodophilus属菌:ヨーロッパには2種以上の種が存在する Adamčík, S. et al., 2017. Hodophilus (Clavariaceae, Agaricales) species with dark dots on the stipe: more than one species in Europe. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/10.1007/s11557-017-1318-9 [Accessed December 3, 2017]. 【R3-04632】2017/12/3投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 従来Hodophilus属菌で柄に暗色の細点を有する種はH. atropunctusのみとされてきた。 分子系統解析の結果、本種が2つのクレードからなることを明らかにし、そのうち淡色の種にH. atropunctusの名前を当てた。 もう片方の暗色の種をH. variabilipesとして新種記載した。 Slovakia, Malé Karpaty Mts., Sološnica village (新種) Hodophilus variabilipes Jančovičová, Adamčík & Looney 語源…変異のある柄の(柄表面の暗点の有無に変異があることから) 【よく似た種との区別】 Hodophilus atropunctus フランス、スロバキア、イギリスなどに分布する 生息環境が類似している 襞が幼時淡い帯褐色~淡褐色 柄の色が類似している 柄表面に暗色の細点を有する 顕微鏡的形質が類似している ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が幼時および新鮮時暗褐色で中央部付近から退色し、乾燥すると色が一様になるのではなく幼時および新鮮時褐色で縁部から退色し、乾燥すると縁部の方が中央部より淡色 本種と異なり襞が成熟すると褐色~暗褐色なのではなく淡褐色~帯黄褐色 本種と異なり柄がいくぶん全長にわたって一様なのではなく襞付近が顕著に淡色 本種と異なり柄表面にしばしば暗色の細点を欠くという特徴を有さない 本種より担子胞子の形状が細長い 本種より傘表皮の末端細胞の形状が細長い 本種より傘表皮の次端細胞の形状が細長い ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Hodophilus atropunctus (Pers.) Birkebak & Adamčík 【よく似た種との区別】 Hodophilus variabilipes フランス、スロバキア、イギリスなどに分布する 生息環境が類似している 襞が幼時淡い帯褐色~淡褐色 柄の色が類似している 柄表面に暗色の細点を有する 顕微鏡的形質が類似している ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が幼時および新鮮時褐色で縁部から退色し、乾燥すると縁部の方が中央部より淡色なのではなく幼時および新鮮時暗褐色で中央部付近から退色し、乾燥すると色が一様になる 本種と異なり襞が成熟すると淡褐色~帯黄褐色なのではなく褐色~暗褐色 本種と異なり柄の襞付近が顕著に淡色なのではなくいくぶん全長にわたって一様 本種と異なり柄表面にしばしば暗色の細点を欠く 本種ほど担子胞子の形状が細長くない 本種ほど傘表皮の末端細胞の形状が細長くない 本種ほど傘表皮の次端細胞の形状が細長くない ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される